浴衣と着物の違いって?

まずは、浴衣と着物ってなにが違うの?と言う疑問にお答えし、浴衣と着物の違いについてご紹介します。
浴衣は実は着物の一種で、浴衣は昔、寝巻きとして着られていたものでした。
今より柄や色などの種類はなく、白地のものや、紺地のものが多かったそうです。
また、着物は下に必ず襦袢を着用したり、下駄を履く際に足袋を着用しますが、浴衣は素肌に直接着用し、下駄を履く際には足袋等は着用せず裸足で履きます。
形状はどちらも特に大きな違いはありませんが、今の時代では、夏祭りや花火大会などで女性が着ているようなおしゃれ着になりました。
浴衣生地の種類と紹介

浴衣の生地は、実はかなり種類があります。
生地によってもちろん値段も変わってきますし、着心地も変わってきます。
今回は代表して、こちらの8種類についてご紹介します。
- 綿紅梅(めんこうばい)
- 綿麻(めんあさ)
- 綿絽(めんろ)
- 綿紬(めんつむぎ)
- 綿縮(めんちぢみ)
- コーマ地
- 縮(ちぢみ)
- ポリエステル
「綿紅梅(めんこうばい)」は、高級浴衣の一つ。
生地が少しデコボコしていて、さらりとした着心地が特徴です。
「綿麻(めんあさ)」は、名前の通り麻素材を使用した生地で、肌にまとわりつきにくい、蒸し暑い夏にピッタリの生地です。
「綿絽(めんろ)」も高級浴衣の一つ。
綿素材の生地全体にポツポツと穴が空いているのが特徴です。
若干透け感があるので、着用する際には浴衣用のスリップを着用するのがオススメです。
「綿紬(めんつむぎ)」は、表面がデコボコしていて独特の味わいがあり、薄手でもしっかり張りある生地が特徴。
やや光沢のある素材感なので、高級感があるのも特徴です。
「綿縮(めんちぢみ)」は、表面にしぼがあるのが特徴で、さらりとした清涼感のある着心地です。
通気性や吸湿性にも優れているので、暑い夏の日にピッタリ。
「コーマ地」は、コーマ糸と言う木綿糸を使用したシンプルな生地です。
普通の糸よりも繊維が細かいので、触り心地がすべすべで、しなやかな雰囲気が出るのが特徴です。
「縮(ちぢみ)」は、一般的に綿縮のことをいいますが、浴衣によく用いられているのは「木綿」や「麻」などの、通気性に優れた肌触りの良いものです。
自宅で洗濯可能、アイロンが不要と、お手入れが簡単なのがみんな嬉しいポイント。
最後に、今の時代に増えてきたのが、「ポリエステル素材」です。
ある程度の強度があるので、こちらの素材も自宅で洗って大丈夫。
お手入れが一番簡単で、価格も安いので、最初の浴衣として挑戦しやすいオススメの生地です。
浴衣の柄の意味

浴衣と帯には様々な柄がありますが、それらにはそれぞれ意味があります。
昔から長く使われている古典柄から、現代的なモダン柄まで、どの柄も素敵な意味が込められています。
その中から、代表的な柄をピックアップしてみました。
- 朝顔:「愛情」、「貴方に絡みつく」、「明日もさわやかに」、巻きつくツルから連想して「固い絆」
- 百合:「幸福」、「富貴」(※百合は、牡丹や芍薬と共に、美しい女性の象徴とされています。)
- 水仙:「知性美」
- 藤:「いつまでも美しく」、「子孫繁栄」
- 菖蒲(あやめ・しょうぶ):「必勝」、「礼儀正しさ」、「魔除け」
- 薔薇:「愛」、「美」、「内気な恥ずかしさ」
- 菊:「高貴」、「高潔」、「邪気を払う」
- 椿:「発展」、「長寿」、「美しさ」
- 牡丹:「幸福」、「気品と美しさの象徴」
- 紫陽花:「家族団らん」、「元気な女性」、「和気あいあい」
- 向日葵:「熱愛」、「憧れ」
- 桜:「始まり」、「豊かさ」:※桜は春の花ですが、どの時期に着ても大丈夫と言われています
- 梅:「忍耐力」、「栄」、「澄んだ心」
- 蝶:「長寿」、「復活」、「優美」、「変化」、「笑顔」(※恋愛面では「長」という字から「長く続く」という意味もありますが、ひらひらと舞う様子から「移り気」とも取られることがあるので注意が必要です)
- 燕(つばめ):「恋を運ぶ」、「家庭円満」
- トンボ:「必勝」
- 金魚:「豊かさ」、「幸福」※金魚の色によって意味が異なり、赤い金魚は「幸福を呼び込む」、黒い金魚は「邪気を吸い込む」といわれています。
モダン柄は、西洋からきた柄として、
- ストライプ
- ドット
- チェック
などがあります。
浴衣を着るデートの時などに、意味を込めて柄を選んでおいて、「実はこんな意味が・・」というように、こっそり特別な意味を持たせるのも風情ですね。
最後に

今回は、浴衣の種類の説明と、柄の意味についてご紹介いたしました。
今回ご紹介したもの以外にも、まだまだもっとたくさんの種類があると思います。
しっかり意味を知っておくと、更に浴衣が楽しめるかもしれませんね。
今年の夏も、素敵な夏になることを願っています。